2024 年 1 月 22 日

テクノロジー主導の現代における没入型の言語学習は可能?

Hyperclass オンライン言語没入学習

人類がもともと作り出した言語は、話し相手によって変化および進化する生き物であり、歴史、文化、そして他の何ものにも代えがたい個性を携えています。そしてその言語は私たちは日常生活の中でなくてはならない存在なのです。

最も効果的な言語習得方法は、特定の言語が話される地域へ出向き体験を通じて文化に浸ることです。実際に、伝統的なスクール形式の学習と、あらゆるタイプの体験型(または体験主導型)学習を比較すると、習得の質やスピードの違いは一目瞭然です。1965年以来、没入型語学学習のパイオニアとして、開発およびグローバルで展開している民間教育会社であるEF Education Firstは、語学学習の「Learning by doing(体験学習)」方法論の歴史と状況把握をすべく、多くの受講者やパートナー企業様との実績を通じて膨大な分析データを保有しています。このように半世紀以上にわたる語学学習の経験を提供する我々 Hult EFは、没入型・体験型の学習を現代のビジネス界にどのように適応させるかを常に研究しています。

今日、テクノロジーが優位を占め、バーチャル教育という流行が生まれ始めたことで、世界中の多くの人々がアクセスや移動の制約をこれまで以上に意識しています。このような状況の中で、私たちはどのようにすれば、実際の現場へ行く"体験型"の利点を再現するのに十分効果的な没入型体験を提供できるのか考えてみました。

伝統的なスクール形式からの脱却

特に日本ではコロナ禍で拍車がかかったバーチャル型授業。ただしそれは従来の対面型の授業を再現したに過ぎなかったのです。バーチャル型授業で使うオンライン会議システムは、名の通り教育用というより会議用に設計されたものであり、多くのスクール型の教育技術はオンライン化以外に大きく超える進化を遂げられていないのが現状です。一方、言語学習技術、そしてAR/VRのような仮想没入型技術は飛躍的に進歩してきています。

つまりAR/VRで実現できるバーチャルな世界は、ライブ授業でもオンデマンド授業でも、オンライン上で学習に没頭できる大きな可能性を秘めているのです。しかし、このようなテクノロジーが進化し、効果的であるためには、教師および彼らが使用するテクノロジー双方の質が非常に高くなければ実現が難しいでしょう。オンライン下での集中力はオフラインの場合よりも低いことが知られており、今日のユーザーは、ネット環境によるシステムのスピードの遅さや、複数のソフトを使わなければならなかったりといった、テクノロジー上の不都合に対して集中力を欠いてしまうという危険性があります。

言語学習の文脈では、言語の学習と体験の両方が不可欠であり、その両方が新しいテクノロジーによってオンラインで実現することができます。つまり、没入型の言語学習をオンラインで再現することが可能かどうかという疑問は、我々はオンラインの環境下に没入型のテクノロジーを統合することで解決ができると信じています。

没入型バーチャル体験と教師主導の学習双方の長所を取り入れる

例えば多少の言語レッスンを受けたことがあっても実際にその現地の人と会話がしたことがない地域の空港でご自身の搭乗口が分からず四苦八苦している状態を想像してみてください。スタッフの人へ話に行く勇気や準備はありますか?

オンラインであれオフラインであれ、従来の語学学習だけでは、答えは「ノー」である可能性が高いのではないでしょうか。外国語での対話の経験をうまく模倣し、実践するためには、現実に近い生きたコミュニケーションをシミュレートする環境やコンテクストに没頭する必要があります。

とはいえ、教師主導のスクール形式学習の価値が下がったわけではありません。語彙を覚えるだけでなく、言語の構造やシステムを学ぶことは、スクール形式で言語理解の基礎を築くために不可欠です。ただし、言語習得において実践力を高めるのに必要な体験型の方式が伝統的なスクール形式では取り込むのが難しいとされます。

オンライン/バーチャル環境は日々進化してきています。これらの技術革新は、受講生をバーチャル・シミュレーションやインタラクティブ・スペースに配くことができ、典型的な「Zoom」スタイルのオンライン授業を大幅に改善し、従来の教室では得られなかった没入型の体験と言語取得を実現できます。事実上、デジタルラーニングは、様々なタイプの教育や経験できる一種の「オープン・ワールド」の可能性を持っているのです。

その一例が、Hult EFのHyperclassで、没入型のインタラクティブなバーチャル・クラスルームを体験していただけます。

" 我々にとって重要なことは、対面の教室で行われていることを単にデジタル化しようとするのではなく、デジタル環境ならではの機会を探り、画期的な学習体験を生み出すことなのです。"

Tim Ackroyd, EF EdTech’s Creative Director

没入型のロールプレイ、1対1のトレーニング、そして様々なタイプのインタラクティブ・ホワイトボードを組み合わせたHyperclassは、オンライン言語学習が従来のスクール形式の領域を超えて進化し、かつその現場で実践をしているような没入型の学習と体験の機会をどのデバイスからでも可能になります。